ヴィスコンティの遺香
所有する本は、実は小説よりも写真集・画集が多くて、
写真集・画集はここでは書かないつもりだったけど、
これはヴィスコンティを知る家族・使用人・仕事仲間などの
インタビューがいいので書きます。
愛蔵版は復刻版で↓が元の本です。
Amazon.co.jp: ヴィスコンティの遺香―華麗なる全生涯を完全追跡 (1982年): 篠山 紀信: 本
元の方が安いので、古本気にならなくて見つかったらそっちでもいいと思います。
唯一違うのは、塩野七生のコメントに追加があるところかな。
内容は、山猫のロケ地とヴィスコンティの家などの写真です。
死後6年後に撮影されたもので、相続で末の妹に行く予定の建物だったらしく、
かなり生前の状態に再現されているそうです。
それにしてもまぁすごい。
嫌味たらしい貴族趣味のインテリアではなく、映画そのもののインテリアです。
ベニスに死すで、最初にタジオを見つけるホテルのラウンジでのシーン、
ホテルらしいインテリアの中にどうしてそんな青い壺置いちゃうのかなって感じの
青い壺あるんですけど、ああいう差し色っていうかなぜか下品じゃないのそれ、
みたいなものを入れるとヴィスコンティだなって感じがする。
ぽーんと合うのかそれみたいなものがあるので、いつまでも飽きずに
見れる本だと思います。
見どころなのが、淀川長治が参加している座談会の様子。
あとの2人が現地に撮影しに行ったので、淀川長治にスライドを見せながら
話をしてるんですけど、ヴィスコンティの家でお昼食べたって言ったら、
淀川長治がなにそれ羨ましい。殺してやりてぇっていうのが面白い。
実際、こんな邸宅でご飯食べさせてもらったって話聞いたら、
なにそれ羨ましい・・・殺してやりてぇ・・・ってなると思います。