昨日の世界
19世紀末に生まれた今日では忘れ去られた作家ツヴァイクの自伝というか、
古き良きヨーロッパの遺書みたいな本です。
ツヴァイクは亡命生活にあり自身の著書や友人達の手紙がない状態で
書かれたものだそうですが、よく思い出せたなというくらい内容が詰まってます。
華やかな時代からWW1が始まり終わりやっぱ戦争って嫌だよね~、
でもこれからまたいい時代が始まるよねって思っていたツヴァイクを、
WW2が襲います。
知識人として地位を築き上げ良き友人たちにも恵まれたツヴァイクも、
世界大戦に関してはどうすることもできなかったようです。
絶望し自殺してしまうのですが(2の最後に本当の遺書が載ってます)、
もう少し耐えてたら忘れ去られることもなかったのかなと思います。
基本的に、ツヴァイクは戦争に参加することなく逃げ回ってるので、
戦時下の一般市民目線で戦争が語られ当時の様子がわかりいいと思います。
あと、他の著名な文化人との交流の回想見どころです。
図書館になくて、すごいいい本なのに全2巻で7000円って。
いい買い物だったけど。
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